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2017-06

レオナール・フジタ - 2016.07.10 Sun

「『若冲展』を見て来たわ!!」って言ったら
ダッチ君が、その後にやっている展覧会で、レオナール・藤田の絵が出ているそうですけど
あの人が描いている乳白色の肌って、シッカロールを使って描いたって~知っていますか!?」と・・・。

IMG_4708.jpg

東京都美術館では『若冲展』の後、『ポンピドゥーセンター傑作展』 をやっていて、
藤田嗣治の絵もある・・・と言う事で上野まで~美術鑑賞です。

IMG_4709.jpg

パリの中心部に位置するポンピドゥーセンター。
美術や音楽、ダンス、映画など、さまざまな芸術の拠点として1977年に開館し、その名前は・・・
現代芸術の擁護者でこの施設を発案者の元仏大統領のジョルジュ・ポンピドゥーに因んでいるそうです。

世界屈指の近現代美術コレクションより、ピカソやマティス、デュシャン、クリストなどの巨匠の傑作から
日本ではあまり知られていない画家の隠れた名作が 6/11~9/22まで一挙公開中です。

IMG_4712.jpg

1906年から1977年までのタイムラインに沿って、1年ごとに1作品の紹介で・・・

知っている名前もあれば、初めて見る作品もあって~
絵画、彫刻、写真、映像やデザインなど、多彩なジャンルの展示で、フランス20世紀美術を一望。

ポンピドウ

巨匠のエピソードや残した言葉も交えて~

シャガール  『ワイングラスを掲げる二人の肖像』
 
 「私を空想的だと言わないでください。
 その反対で、私はレアリスト。
 私は大地を愛しています」-マルク・シャガールー
                  (1887~1985)

  旧ロシア(現ベラルーシ)に生まれ、
 フランスで活躍した巨匠による高さ2mを
 超える大作。グラスを掲げているのは
 シャガール、愛妻の肩の上に乗っている。

 背後には、故郷(ベラルーシ)の空と町が
 広がっている。20代の頃、パリで最先端の美術を
 学び、故郷に戻ったところ第一次世界大戦が勃発。
 シャガールはしばらく当地に留まることに。
 作品はその頃に描かれ、公私に渡って充実した
 時期を過ごしている。そんな画家の高揚感が
 画面いっぱいに満ちている。どんなに空想的に
 見えようともシャガールの絵は、現実を反映した
 実感に基づいている。 


2012年に、フランス旅行をした折に『シャガール美術館』訪れました~け!!。

16ピカソ

                    『ミューズ』

 「私は、他の人たちが自伝を書くように絵を描いているのです。」 
                 ーパブロ・ピカソー (1881~1973)
 
 緑色を基調とした、どこか緊張感が漂う部屋に、二人の女性がいる。
 テーブルに腕をのせて眠っている女性は、30歳ほど年下の愛人だと言われている。
 この絵を描いた頃、彼女に子供ができたことが分かり、妻との離婚問題にまで発展してしまった。
 巨匠ピカソはもっとも辛い時期を過ごしていた。
 完成後、ピカソは数か月間、描くことをやめ詩作に専念したほど。
 ピカソの作品には、その時の彼の人生が織り込まれているそうです。


 アンリ・マチス 『大きな赤い室内』
 
 「私は色彩を通じて感じます。だから私の絵は
 これからも色彩によって組織されるでしょう」
  -アンリ・マティスー(1869~1954)

 マティスは室内を題材にした作品を数多く
 残していている。
 晩年に挑んだこの絵は、油彩で室内を描いた
 最後の作品となった。色と色、そして色と線が
 巧みに混然一体となり、
 巨匠の到達点を示している。

 壁の左右に掛けられたモノクロの素描と
 カラフルな絵画、円形と四角形のテーブル、
 床に敷いた2枚の毛皮が
 それぞれ対として効果的に配置され、
 黒い輪郭線が形態と空間を仕切っている。
 『色彩の魔術師」とたたえられたマティス。
 生涯をかけて、色彩を手掛かりに美と調和に
 満ちた世界を追求した。


                                 以上、朝日新聞 記念号外より

会場では、出店作品の制作年を追って、1900年代初めから70年代後半まで、1年ごとに1人の作家が
作った1作品を・・・夫々の作家の言葉を添えられています。
巨匠が残した含蓄のある言葉にも心打つものがあって~楽しかったです。

絵画や彫刻の他に、デザイン、写真、映像など多彩な芸術表現に触れられます。

サン=ラザール駅裏 『サン=ラザール駅裏』
 ーアンリ・カルティエ=ブレッソンー
   (1908~2004)

 “写真という芸術の世界を決定的に変えた一枚”と
 評されている。
 一見、無関係で雑然としているものがほんの一瞬、
 調和を保ち、統合され、かけがえのない美しい物を
 見せる時がある。ブレッソンはその瞬間を捉える。
  『決定的瞬間』をとらえた写真家として知られて
 「ビロウドの手と鷹の眼を持つ男」とも呼ばれる。
 現実ではなかなか視覚できないイメージを
 見事に捉えている。
 ブレッソンは、ライカに50mmの標準レンズ、
 時には望遠レンズを装着して使用した~という。
 いつかは手に入れたいと思っていた
 『ライカ』のカメラ!?
 
 背筋がゾグゾグするくらいブレッソンの
 写真集を見たくなった。

 「決定的瞬間」とは? アンリ・カルティエ=ブレッソンより

ジャック・ヴィルグレの面白い針金細工に魅かれましたが・・・
ジャック・ヴィルグレって、検索したら~ポスターをはがして金持ちになった男・・・というんです。
町を歩いている時に、ポスターが重なって貼られたおもしろい壁を見つけては脚立をたてて登り、
ナイフで切り取り、丸めてアトリエに持ち帰り、それをカンバスに貼る、ただそれだけ!!

「僕は画家じゃないから、自分では描けない。
ある部分にナイフを入れてわざと切りはがす・・・ということはやるけどね」~と。

針金  『針金ーサン=マロ、ショセ・デ・コルセール』 
    -ジャック・ヴィルグレー(1926~ 
 下は、そのポスター
ジャック・グレ 


へ~!!、梱包もやり様によっては・・・アートなんだ!?~というクリストの驚きの作品
『パッケージ』 -クリスト&ジャン=クロードー

パッケージ 
 梱包とは物体を布や紙などで包み
 物体を保護、隠匿、装飾するために行う。
 梱包する行為そのもの、および結果として
 梱包された物体を作品とすする「梱包芸術」とし
 クリスト&ジャン=クロードは、1958年に
 椅子やバイクなど日用品の梱包を始める。
 60年代以降は、梱包する物体が巨大化し、
 美術館、海岸、島々、橋、
 ベルリンの旧帝国議会議事堂と、
 見慣れた自然や都市の景観を変貌させてきた。
 ほとんどの作品は2-3週間で撤去され
 観賞者はスケールの大きさと
 突如現われる見慣れぬ風景に驚愕し、
 瞬く間に消滅することに名残惜しさを感じ、
 その過程全体がアートだ~という


世界遺産登録で注目を集める建築家のル・コルビュジェは、画家としても活躍していたんです~ね。
因みに我が家のソファは、 コルビュジェ デザインの【LC2グランコンフォール】 です。

20世紀と言えば、第1次、第2次という大戦があった時代。
芸術家たちも御多分に漏れず、時代の波に大きく呑み込まれていきました。
戦地に赴いた人、大切な人を失った人、迫害を受けた人。
そんな時代の大きな転機になった1945年の壁だけには、作品を書かけず
エディット・ピアフの「バラ色の人生」が静かに流れるスペースとなっていました。



お目当てのレオナール・フジタは、自画像でした。

『自画像』 -レオナール・フジタ(藤田嗣治)-1886-1968

レオナール・フジタ  
 モディリアーニやシャガールと並んで 
 エコール・ド・パリの代表的画家であった
 藤田嗣治(洗礼名レオナール・フジタ)は、
 名家の次男に生まれ、軍医総監の父から医者に
 なることを期待されたが画家という道を選んだ。
 父の上司であった森鴎外の勧めで東京美術学校に
 進学するが、画風が、当時の日本画壇で
 流行っていた印象派から離れていたため、
 不当に低い評価を受けることになる。

 1913年に渡仏した彼の才能は、数年の貧窮と修行を
 耐え忍んだ末に第一次世界大戦の終結後、
 大きく花開いた。 
 春画を思わせる、どこか日本的なエロチシズム、
 独自の乳白色の色使いによって特徴づけられた
 彼の絵は、フランスで熱狂的な支持を受け、
 一躍時代の寵児となる


ダッチ君が言うところの藤田嗣治が、シッカロールで描いた絵って・・・?

ポンピドゥーセンター傑作展では、知ることが出来ませんでしたので、家に帰って早速ネット検索。

ありました~ありました~。

藤田嗣治ゆかりの平野政吉美術館が閉館 & あの乳白色はベビーパウダー
●藤田嗣治、あの乳白色はベビーパウダー (読売新聞)


シッカロール  乳白色の肌の秘密
 
 藤田は絵の特徴であった『乳白色の肌』の秘密に
 ついては一切語らなかったそうですが
 近年、絵画が修復された際にその実態が
 明らかにされたそうです。

 藤田は、硫酸バリウムを下地に用い、
 その上に炭酸カルシウムと鉛白を1:3の割合で
 混ぜた絵具を塗っていた。
 炭酸カルシウムは油と混ざると
 ほんのわずかに黄色を帯びる。

 さらに絵画からはタルクが検出され、
 その正体は和光堂のシッカロールだったことが
 2011年に発表された。

 この事実は、藤田が唯一製作時の撮影を許した
 土門拳による1942年の写真から判明した。 


以上の2つが藤田の絵の秘密であったと考えられている。

SICCAROL-2.jpg SICCAROL-1.jpg

1922年に『寝室の裸婦キキ』がサロン・ドートンヌで発表されるやいなや、
人々はそれまで目にしたことのない、そのなめらかでほんのりと黄色味をおびた象牙のような
美しい肌の描写にたちまち虜となった。
“grand fond blanc (すばらしき乳白色の肌)!!” 翌朝の新聞はこぞってそのすばらしさを称えた。
文字通り、フジタは一晩にして名声を獲得したのである。

f0190950_18535285.jpg 
《寝室の裸婦キキ》1922

ベビーパウダーの材料となる素材のタルクは、主にテカリをおさえる効果があり
通常、絵を描く作業においてタルクが用いられることはないそうで・・・
晩年のフジタのアトリエからは大量のタルクが発見されていたものの、
それは長らく藤田自身の肌の手入れに使っているとばかりに考えられていたようです。

フジタは、油絵を描く洋画家でありながら、
積極的に東洋の伝統的な絵画手法を取り入れ、表現していこうとしたようです。

「フジタの裸婦画は油絵というより日本画にちかい」と研究者はいう。

たとえばその肌の描き方。
フジタは色を塗るのではなく、浮世絵のようにカンバスの地をそのまま肌にいかすことを思いついた。
そのためには、肌のような柔らかな質感を持つカンバスが必要になる。
フジタの裸婦画へのとりくみは理想的なカンバスづくりからはじまった。

カンバス地   理想的なカンバスづくり 
 フジタがカンバス布として選んだのは、
 シーツとして使われていた繊維の細かい、
 表面のなめらかな布だった。これは通常
 用いられる布にくらべてかなり目が細かい。
 手仕事を愛してやまないフジタは、自らこの布を
 カンバスに貼り、下地として白色顔料を塗った。
 本来ならこれで下地づくりは完成なのだが、
 フジタはさらに独自のプロセスを加えた。
 炭酸カルシウムは、オイルで溶くと色が白から
 黄土色に変化する。これを1:3の割合で
 白い絵の具に混ぜたものを先ほどの
 下地にかさねると、カンバスに象牙色のやわらかい
 質感がでることを発見したのだ。
 そして最後にカンバスのテカリを
 抑えるためタルクを塗りこんだ。
 こうしてフジタの理想のカンバスは
 ついに完成したのである。


フジタの乳白色の肌は、面相筆で引かれた黒い極細の輪郭線を持つことで
いっそうその美しさを際立たせている。墨で描かれていると考えられている。

ふつうの油絵にはなく、フジタ独特のもの。
永くなめらかなで途切れることのない線でまるで一筆がきのようである。

実はその輪郭線を引く上でもタルクが重要な役割を果たしている。タルクを塗っていない下地は油性のため、
水性の墨ははじかれてしまう。タルクを塗ることで、油絵の上に墨の線を置くことを可能にしたのだ。

         。,・~~・,。☆。,藤田嗣治の言葉。☆。,・~~・,。

   私はフランスに、どこまでも日本人として完成すべく努力したい。
 
   私は世界に日本人として生きたいと願う。
  
   それはまた、世界人として日本に生きることにもなるだろうと思う。


           


レオナール・藤田の描いている乳白色の肌って、
シッカロールを使って描いた・・・という謎解きは出来ました。

今年は、レオナール・藤田の生誕130年に当たるそうです。

生誕130年記念 藤田嗣治展 東と西を結ぶ絵画

2016年4月29日(金・祝)~7月3日( 日)名古屋市美術館
2016年7月16日(土)~9月22日(木・ 祝)兵庫県立美術館
2016年10月1日(土)~12月11日(日)府中市美術館

沢山のレオナール・藤田の絵に出会えるのが・・・楽しみです。

関連リンク
 >> 藤田嗣治 - wikipedia
 >> 藤田嗣治の肖像 全五回 [西日本新聞社]:2009年に福岡市美術館で開催された
   「レオナール・フジタ展」にあわせてのコラム
 >> 藤田嗣治: 絵画作品と所蔵美術館 - FishEyeArt
 >> 藤田嗣治(レオナール・フジタ)の作品画像集
 

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● COMMENT ●

こんにちわ。

シッカロールで描いた絵の話、興味深いですね~
確かに、粉をはたけば、マットな質感が出そうですね。
昔は、貝の殻を粉にして絵を描いたくらいですから
粉モノは芸術作品には適してるんでしょうね。

シッカロール、なんとも懐かしい響きです。


riomanさん、今晩は~

私の子供の頃は・・・シッカロールでしたが
シッカロール・・・いまでもあるかしら!?
シッカロールには、副作用報告があったように思えますが・・・
息子や娘たちは、ベビーパウダーを使っていました。

今、皮膚科で処方されるのは・・・カラミンローションです。

でもシッカロールを使って・・・乳白色の肌って、上手く考えたものだ~と思いませんか!?
確かに・・・マットな感じですね。

絵心のあるriomanさんには、興味ある話題でしょう?


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